アイリーン・グレイは、1878年アイルランドの芸術家の家に生まれ、1902年までパリとロンドンで絵画を学びました。
1906年、パリで日本人学生、工芸家篠原精造と知り合い、漆工芸を習います。この頃からインテリアデザインを手掛け始め1922年、パリに自分のインテリアショップを開店させます。トータルコーディネートの先駆けとなったアイリーンは、1924年、建築家ジャン・パドヴィッチの協力を経て、建築の分野へと進みます。1927年から着手したE1027ハウスは、彼女の名を押し上げた有名な建築作品です。
ル・コルビュジェの思想「近代建築の5原則」に共感した彼女の作品は、ル・コルビュジェを嫉妬させたと言うほどです。そして、建築学を学ぶ中で身に付けた技術を生かし製作されたオリジナリティ溢れる銅管家具が有ります。
1929年の「E1027」に置かれた家具は、どれも彼女自身が手がけた作品でした。名品として知られるE1027テーブルは高さの調節ができ、その機能と美的デザインが特徴です。この作品で、徐々に認められ、1937年、ル・コルビュジェと共にパリ万博で展示も行いました。
アイリーンの手がけた家具は、使い手の目線に立ち、機能的で、独創性と美しさを備えています。その作品は現在の住宅の中で色あせることなく輝き続けるのではないでしょうか。 |